What is Mesothelioma?
肺がんの診断・組織型・病期等について、詳しく知りたい方は専門家向けですが、日本肺がん学会HP をご参照下さい。
胸膜中皮腫の組織型(分類)には、上皮型(Epithelioid)、肉腫型(Sarcomatoid)、二相型(Biphasic)等があります(WHO分類2015)。上皮型は最も予後が長く、5~10年生存されている中皮腫の方の多くはこの組織型です。肉腫型は月単位で進行される場合も多い組織型です。
がんの病期は、その後に選択する治療法に関係しますので大切です。中皮腫は適切な検診方法が現在のところないために早期発見が難しく、また発育も速いため、進行した病期で見つかることが少なくありません。腹膜や心膜の中皮腫は非常にまれな病気で、病期分類はまだ決められていません。以下に胸膜中皮腫の病期(表1)を示します。ここでは胸膜中皮腫の病期分類について、世界的に広く用いられているInternational Mesothelioma Interest Group(IMIG分類)を元に説明します。
I期 | 片側の胸膜注)にのみがんがある(リンパ節転移や離れた臓器への転移がない) |
Ia期 | 外側の胸膜(壁側胸膜:へきそくきょうまく)にのみがんがある |
Ib期 | 内側の胸膜(臓側胸膜:ぞうそくきょうまく)にがんが広がっている |
II期 | 片側の胸膜にのみがんがあり、横隔膜の筋層や肺に広がってい る(リンパ節転移や離れた臓器への転移がない) |
III期 | 同側のすべての胸膜ががんに侵(おか)され、周囲に広がっている状態 であるが、手術治療の可能性が残されている。がんのある側の リンパ節に転移があるが、胸腔外には転移していない状態 |
IV期 | がんが胸壁、縦隔、横隔膜下などに広がり、切除することがで きない状態まで広がっている。反対側のリンパ節や胸腔外に 転移している |
(本項目の文章は2018年8月段階の内容です。2018年9月以降の変化は反映していない場合がある点ご了承ください。)