7. 胸膜プラーク(胸膜肥厚斑)の症状と治療

What is Pleural Plaque?

胸膜プラークの発生部位は、肺内でなく胸腔内でもなく、壁側胸膜下、胸壁部位にあります。そのため胸膜プラークのみでは、肺機能の低下および症状は起こりません1)

胸膜プラーク・胸膜肥厚斑は治療も特に不要です。胸膜プラークは、造船や建設業で30年以上勤務した60代以上の方に数十%は見られる良性な変化です。数千人の経過を見てきた経験からすると、一生何も起きない方が8割以上ですのでご安心ください。しかし問題は、肺がんや中皮腫や石綿肺になる方が一定数はいるということです。そのため国は胸膜プラークのある元労働者であった方に、石綿健康管理手帳で退職後の管理を行っています。

胸膜プラーク(肥厚斑)の方で呼吸困難、咳、痰を伴う場合としては、同時に発症している0/1のごく軽度の石綿肺の影響、肺活量が60%以下ではないが「びまん性胸膜肥厚」の変化の開始の影響、喫煙の影響等も加わり肺気腫の影響に伴う肺機能低下がしばしば認められます。 

 

(本項目の文章は2018年11月段階の内容です。2018年12月以降の変化は反映していない場合がある点ご了承ください。)