第2部 講演「吹き付け石綿除去工事 現在必要な方法と課題」

Symposium Summer 2006

 従前の石綿作業に係る規制については、特定化学物質等障害予防規則(特化則)により規制されてきたところですが、先ほどご説明したように建材等の石綿含有製品が製造等の禁止となり、国内の石綿の大部分が使用できないくなったこと、さらに今後石綿を含有する建築物の解体作業が本格化すること等から、これからの石綿ばく露防止対策は、石綿含有製品の製造や使用の場面ではなく、建築物の解体等の作業など、既に使用されている石綿を除去する場面におけるものに重点がシフトしていくと考えます。そこで、他の特定化学物質とは措置の内容が大幅に異なることから、特化則から分離し、新たに石綿則を制定し、昨年7月から施行しているところです。

 石綿則については、(1)建築物等の解体等の作業における対策強化、(2)石綿等が吹き付けられた建築物等における業務に係る措置、(3)その他の取り扱い作業、の3本の柱となっています。

 石綿則第10条においては、建築物に吹き付けられた石綿が損傷、劣化等によりその粉じんを飛散させ、労働者がその粉じんにばく露するおそれがあるときは、除去、封じ込め、囲い込み等の措置を講じなければならないとされています。

 厚生労働省では、昨年8月から10月までの3ヶ月間、吹付け石綿等の除去作業の現場に対し、監督指導等を重点的に実施しました。本年度も解体現場に対する監督指導等を積極的に行い、石綿則の遵守を図っていくことしています。

 昨年の8月に、解体現場における石綿ばく露防止対策等の実施内容の掲示に係る通達を発出し、従事労働者はもとより、周辺住民の不安の解消に取り組んでいます。

 吹付け石綿等の損傷、劣化等による石綿ばく露防止の徹底のための当面の対策として、自主点検を実施しました。

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