Symposium 2005/08/28
今日は環境曝露についてのお話をさせていただきます。こちらはいろいろな発生源からの曝露、汚染の可能性についての図です。アスベストは鉱石からとりだして材料を作り、製品を作っていくことになります。今後、建物については解体が増えてくるという話がありますし、廃棄されたものや、ものによってはリサイクルが考えられます。こういった一連のライフサイクルで居住環境への影響が考えられます。
今のようなことをリスクの広がりという形で考えた場合に、最初にあがるのは作業環境です。その周りに家族曝露などが生じている準作業があります。さらに局所的と書いてありますが、例えば工場、非常に交通量の多い道路の周辺、天井に吹き付けアスベストがあるような屋内といったように、少し濃度が低いが普通の環境より濃度が高いところがあります。さらにその周りに一般的環境があります。そこでは、自然に存在するものに加えて人工的な活動からアスベストが飛散しています。
今述べたことを具体的に書いてみました。今後局所的環境における少し濃度の高い状態をどう考えていくかということが重要な問題になっていくと思います。
環境曝露には公害的な側面もあります。特に工場、あるいは建築物の解体・改築では発生源がかなり特定できます。周辺被害が明確になれば、公害が起きているという話になるのではないでしょうか。そして、一般環境まで含めると公害とは少し違う環境問題になってくるかもしれません。