建設アスベスト訴訟ニュースNo.11
2022年11月25日号

The Construction-Asbestos Lawsuit News

首都圏第4陣 メーカー訴訟
第1回期日開かれる

2022年11月25日、首都圏建設アスベスト訴訟(東京)第4陣の1回目の法廷が東京地裁において開かれました。

この第4陣は2022年6月7日に全国一斉に提訴されたもので、アスベストセンターと東京安全センターからは会員の被災者8名(原告11名)が参加しています。

 

法廷に先立ち地裁前で行われた集会では、原告の戸根山仁志さんが早期の解決を訴え、弁護団からは水口洋介弁護士が決意表明を行いました。集会には、建設アスベスト訴訟を支援する首都圏の仲間が多く集まり、アスベストセンターからも2名の原告が参加しました。

首都圏建設アスベスト訴訟

 

一方で、6月7日に提訴された本訴訟ですが、今回の1回目の法廷を待たずに、すでに2名の原告がお亡くなりになっており、そのうち1名は東京安全センターの会員の方です。

これで本訴訟(第4陣)の原告55名(被災者単位)中、亡くなった方は36名(うち提訴後のご逝去は2名)となり、自らの責任を認めず、早期和解への姿勢を一向に見せない建材メーカーの態度は、社会的非難を浴びるものです。

今回の集会に参加したアスベストセンターの会員原告(遺族)は、「提訴前にお会いしたAさんはお亡くなりになったのですね。悲しくて胸が痛いです。」と話していました。

 

今後、先行している建材メーカー訴訟に対し、続々と判決が言い渡される予定です。

11月22日には、首都圏建設アスベスト神奈川1陣訴訟が結審し、判決日が2023年5月19日に決定しました。結審にあたって裁判長からは「和解による解決が望ましい」との話があり、和解のための期日が設けられる予定になっています。

裁判所が被告建材メーカーに和解を提議した意義は非常に大きなものがあります。被告建材メーカーは、裁判所の和解勧告を真摯に受け止め、早期解決へ向けて誠実に和解協議に臨むべきです。

 

アスベストセンターは、原告を含む被災者の皆さんとともに、被告の建材メーカーが責任を果たすまで、訴訟という形で責任を追及していきます。粘り強くたたかっていきましょう。

医療・健康相談員の
ご紹介

事務局次長
尾形 海子(おがた ひろこ)

お困りのこと、ぜひご相談ください。「医療機関からCTやレントゲン写真を借りたいが、借り方がわからない」ときや「監督署へ相談に行きたいが、どう説明したら良いかわからない」ときなど、現場で皆さんのお手伝いができればと思っています。

尾形海子


事務局次長
田口 正俊(たぐち まさとし)

お一人で悩まずに、ぜひご相談ください。以前、建設業の労働組合におりましたので、特に技能者や一人親方の方、ご自分の働いた履歴や元請の証明、労働者性があるかどうかなど、お困りの時にご支援できたらと思っております。

田口正俊


委託職員
斎藤 洋太郎(さいとう ようたろう)

母と妻が、労災患者です(脳卒中と脊髄損傷)。趣味は、日本を含む東亜の文化です。被害者・家族の人権を守りましょう。