The Construction-Asbestos Lawsuit News
2022年9月8日、仙台地方裁判所(高橋彩裁判長)において、建設アスベスト東北訴訟第2陣の1回目、東北訴訟第1陣の10回目の期日がありました。
東北第2陣は宮城・山形・福島の被災者6名(原告8名)、東北第1陣は青森・岩手・宮城・山形の被災者7名(原告10名)となり、アスベストセンターの会員の皆さんも声をあげています。
2陣の第1回期日では原告の本田正幸(ほんだ まさゆき)さんと小野寺義象(おのでら よしたか)弁護団長が、1陣の第10回期日では太田伸二(おおた しんじ)弁護団事務局長が、それぞれ意見陳述を行いました。
本田正幸さんは、1971(昭和46)年に宮城県の電気工事会社に電気工事士として入社し、2016(平成28)年に原発性肺がんと診断されました。
意見陳述では、肺がんと診断された時の心情として、「肺がんは仕事が原因だったということでショックもありました。アスベストについて対策がなされていれば、ある程度の納得もあったかもしれませんが、何の対策もないまま、アスベストが舞う現場で長い時間を過ごすことになってしまっていたのです。」と話しました。
そして最後に、「古い建物に残されたアスベストの全撤去と一刻も早いアスベスト被害者の救済を強く、強く願います。」と訴えました。
東北訴訟1陣については、原告の一部で未だ国との和解が成立しておらず、被告メーカーからは新たに反論の書面が出されています。
この点について太田弁護団事務局長は、「国には原告側の対応を話したところ。引き続き和解を求めていく。また、メーカーから出された書面については反論していく。」と話しました。
次回期日は、第1陣・2陣ともに来年2023年3月13日(月)に仙台地裁で行われます。
そこまでの期間、裁判所と弁護士との間では、進行協議期日があり、裁判の進行について細かな点を調整していくことになります。
アスベストセンターは、原告を含む被災者の皆さんとともに、被告の建材メーカーが責任を果たすまで、訴訟という形で責任を追及していきます。粘り強くたたかっていきましょう。
事務局次長
尾形 海子(おがた ひろこ)
お困りのこと、ぜひご相談ください。「医療機関からCTやレントゲン写真を借りたいが、借り方がわからない」ときや「監督署へ相談に行きたいが、どう説明したら良いかわからない」ときなど、現場で皆さんのお手伝いができればと思っています。
事務局次長
田口 正俊(たぐち まさとし)
お一人で悩まずに、ぜひご相談ください。以前、建設業の労働組合におりましたので、特に技能者や一人親方の方、ご自分の働いた履歴や元請の証明、労働者性があるかどうかなど、お困りの時にご支援できたらと思っております。
委託職員
斎藤 洋太郎(さいとう ようたろう)
母と妻が、労災患者です(脳卒中と脊髄損傷)。趣味は、日本を含む東亜の文化です。被害者・家族の人権を守りましょう。