建設アスベスト訴訟ニュースNo.8
2021年12月6日号

The Construction-Asbestos Lawsuit News

労災支給決定等情報提供サービス』始まる

厚生労働省は、「建設アスベスト給付金」の請求手続きのため、2021年12月1日から「労災支給決定等情報の提供サービス」を開始しました。

「労災支給決定等情報の提供サービス」とは?

建設アスベスト給付金(追加給付金)の請求手続きのためには、過去に石綿(アスベスト)関連疾病で労災保険から給付を受けた際の情報を給付金の請求用紙に記載する必要があります。

このサービスは、過去に労災保険から給付を受けた際の情報について、厚生労働省から無料で提供を受けるものです。

このサービスを利用することにより、建設アスベスト給付金の請求に必要となる情報を簡単に把握することができ、請求書の記載に利用することができます。

「労災支給決定等情報の提供サービス」を受けられる対象者は?

原則、過去にアスベスト関連疾病で労災認定・管理区分決定を受けた方のみ申請ができます。

建設アスベスト給付金の支給を受けようとする被災者の方やそのご遺族であって、 以下の1、2のいずれにも該当する方になります。

対象者

以下の1、2のいずれにも該当する方が対象となります。

  1. 次のいずれかに該当すること
    ①.昭和47年10月1日から昭和50年9月30日までの間に、石綿の吹付作業に従事していたこと
    ②.昭和50年10月1日から平成16年9月30日までの間に、一定の屋内作業場で行われた建設作業に従事していたこと
  2. 中皮腫、肺がん、著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚、石綿肺(じん肺管理区分が管理2〜4に該当する方)、良性石綿胸水 の患者、遺族であること

なお、このサービスを受けた場合であっても、建設アスベスト給付金法の支給要件を満たさない場合は、給付金の支給対象にはなりません。また、建設アスベスト給付金の申請期限は、上記の疾病にかかった旨の医師の診断日又は石綿肺に係るじん肺管理区分の決定日(上記の疾病により死亡したときは、死亡日)から20年以内となっています。

「労災支給決定等情報提供サービス」の利用申請方法は?

  1. 「労災支給決定等情報提供サービス申請書」 に所定の項目を記入し、あわせて本人確認書類等(「労災支給決定等情報提供サービス」に関するQ&Aをご覧ください)を添付します。
  2. 上記を、簡易書留やレターパックなど、配達状況や到着の確認ができる郵送方法で送付し、申請します。(送付先はリーフレットをご確認ください。郵送以外の受付はしていないので注意が必要です。)

【同封資料】をご確認ください。

  • 「建設アスベスト給付金」リーフレット
  • 「建設アスベスト給付金」を受けようとする皆様へ
  • 「労災支給決定等情報提供サービス」申請書 
  • 「労災支給決定等情報提供サービス」に関するQ&A

建設アスベスト訴訟や建設アスベスト給付金申請について
アスベストセンター・東京労働安全衛センターにご相談いただいている皆様へ

私どもにご相談いただき、労災認定時の詳しい資料「調査復命書」を取り寄せた皆さんも、念のため労災支給決定等情報提供サービスを申請した方が良いと思われます。

申請手続きについては、担当者より順次ご連絡しますので、今しばらくお待ちください。

また、厚生労働省から、サービスに関する案内が順次郵送されています。

案内物が届いた方は担当者までご一報ください。

まだご相談されていない皆様・訴訟や給付金申請を迷われている皆様へ

建設アスベスト・対メーカー訴訟と建設アスベスト給付金の支給申請を応援します。ご相談は無料です。

建設アスベスト給付金の支給申請および労災支給決定等情報提供サービスへの申請について、無料でご相談に応じています。

国からの給付金は、建設アスベスト被災者が受け取るべき損害賠償額の半分を補填(ほてん)するものに過ぎません。残り半分は、建材メーカーが補填すべきです。

建材メーカーに対し、損害賠償を請求したいという方をアスベストセンターは応援します。ぜひご相談ください。

連絡先

アスベストセンター 080-8217-5022(担当:尾形)

医療・健康相談員の
ご紹介

事務局次長
尾形 海子(おがた ひろこ)

お困りのこと、ぜひご相談ください。「医療機関からCTやレントゲン写真を借りたいが、借り方がわからない」ときや「監督署へ相談に行きたいが、どう説明したら良いかわからない」ときなど、現場で皆さんのお手伝いができればと思っています。

尾形海子


事務局次長
田口 正俊(たぐち まさとし)

お一人で悩まずに、ぜひご相談ください。以前、建設業の労働組合におりましたので、特に技能者や一人親方の方、ご自分の働いた履歴や元請の証明、労働者性があるかどうかなど、お困りの時にご支援できたらと思っております。

田口正俊


委託職員
斎藤 洋太郎(さいとう ようたろう)

母と妻が、労災患者です(脳卒中と脊髄損傷)。趣味は、日本を含む東亜の文化です。被害者・家族の人権を守りましょう。