The Construction-Asbestos Lawsuit News
建設現場でアスベストを吸い込み、中皮腫や肺がんなどを患ったとして、主に東北地方の建設現場で働いた元労働者3人と、死亡した元労働者の遺族7人の合わせて10人が、国と建材メーカーに損害賠償を求めた訴訟【建設アスベスト東北訴訟】 の第1回口頭弁論が12月3日、仙台地裁(小川理佳裁判長)であり、被告側は争う姿勢を示しました。
原告の1人で、仙台市内に住む70代の男性が意見陳述し、「私は建築の仕事に誇りを持って一生懸命に働いてきたが、国が規制を怠たり、メーカーが使用を中止しなかったアスベストのせいで肺がんを発病し、今は息切れや咳が苦しい。新型コロナに感染すれば致命的になるかもしれず、不安と恐怖でいっぱいだ。」「コロナ禍で不安ではあったが、日本中に私のような被害者がいる。今日は私が訴えなくてはと思って出廷した。」と述べました。
次回期日は3月1日(月)15時に指定されました。
建設現場でのアスベスト被害をめぐっては、国と建材メーカーの責任を求める裁判が全国各地で起こされており、高裁段階での結論は分かれています。
最も早く提訴された神奈川1陣訴訟(2008年提訴)については、10月22日に初の最高裁弁論が開かれており、他の訴訟についても今後期日が指定されていくものと思われます。
このような状況から、最高裁は統一的な判断を示す可能性が高まっており、来年(2021年)には最高裁判決が言い渡されることが確実な状況です。
アスベストセンターは建設アスベスト訴訟を長年に渡り支援しています。東北訴訟の原告のうち8人は、この間アスベストセンターが支援してきた方々です。建設現場で働きアスベスト関連疾患を発症している方は、ぜひ私たちにご相談ください。
これから労災申請したいという方のご相談にも対応します。ご相談お待ちしています。
東北地方では、アスベストセンターのほか、宮城県を中心とした「宮城アスベスト患者・家族の会」などの支援団体が、アスベスト被害者の相談・支援活動をすすめています。
電話相談はこちら 080-8217-5022(担当:尾形)
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事務局次長
尾形 海子(おがた ひろこ)
お困りのこと、ぜひご相談ください。「医療機関からCTやレントゲン写真を借りたいが、借り方がわからない」ときや「監督署へ相談に行きたいが、どう説明したら良いかわからない」ときなど、現場で皆さんのお手伝いができればと思っています。
事務局次長
田口 正俊(たぐち まさとし)
お一人で悩まずに、ぜひご相談ください。以前、建設業の労働組合におりましたので、特に技能者や一人親方の方、ご自分の働いた履歴や元請の証明、労働者性があるかどうかなど、お困りの時にご支援できたらと思っております。
委託職員
斎藤 洋太郎(さいとう ようたろう)
母と妻が、労災患者です(脳卒中と脊髄損傷)。趣味は、日本を含む東亜の文化です。被害者・家族の人権を守りましょう。