Visiting Quake-hit Area in Chuuetsu
12月1日アスベストセンターは、大越慶二氏(環境コンサルタント)、中地重晴氏(環境監視研究所)、名取雄司(当センター代表)の3名により小千谷市、川口町のアスベスト飛散状況視察を行いました。今回は自治体労安研の原氏、自治労新潟県本部斉藤由宣氏も現地で合流し同行されました。
最初に小千谷市建設課の方に同行していただき小千谷市体育館を視察しました。天井の石綿非含有の木毛セメント板の落下のため、使用が禁止されている施設でした。機械室の配管のエルボー部分に石綿含有が疑われる部分があり、今後補修や解体時の注意をお願いしました。
小千谷市建設課の方と別れ、市内の状況を視察しました。なおここまでの視察はNHK総合TVで12月1日夜報道されました。小千谷市商店街では、民家の解体が始まりつつありました。
また一つの商業施設でのみ、吹きつけ石綿の除去工事の養生等の準備が開始されていました。
小千谷市街地には、岩綿吹きつけと思われる鉄骨の建築物が複数ありましたが、11月3日と変わらず今後の解体時が懸念されました。今回は新たに3つのビルを路上から視察しました。一つのビルは鉄筋のみのビルの解体でした。
一つのビルは外壁が崩れて、路上に吹きつけ材が落下していました。私達は路上の吹きつけ材を採取し、分析の結果でクリソタイルとアモサイトの含有が判明しました。
その他にも外壁が崩れて岩綿吹きつけが見えるビルもあり、今後吹きつけ材の分析が必要と思われました。
その後小千谷市役所へ戻り、視察後の意見交換をさせて頂きました。
続いて川口町を初めて訪問しました。地震の被害が激しく、民家の倒壊が目立ちました。ビルが少ないため、吹きつけ石綿のある建物は多くはないようでした。町では主に民家の解体が進行中でした。
川口町役場は1979年建築だそうで、倉庫に岩綿吹きつけがありました。
川口町は既に分析を実施し、石綿の含有はなしとの調査を行っていました。同時期に吹き付けられた川口町役場の玄関天井も一部落下し、岩綿吹きつけが見える状態となっていましたが、私達の分析でも同様に石綿の含有はありませんでした。
町の方とお話しましたが、川口町は住家だけでなく小規模事業所の全壊や大規模半壊に際して、町独自事業として解体費等の補助を行う事を決定されているそうです。こうした補助が、他の自治体や県や国の支援事業となる事が望まれます。岩綿吹きつけの場合でも、粉じんをださない改築や解体の必要性についてお話しました。