2007年度 活動方針

1.全体的な方針について

海外含めた調査や情報の収集も行い、アスベスト政策の提言と省庁交渉を行っていきます。労災・新法認定支援の全国化の成果として、アスベストセンター北海道を設立、肺がん認定等への取り組みを強化していきます。中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会の事務局を今まで同様実施していきます。法律プロジェクトの態勢強化を行いながらアスベスト裁判の支援を行います。環境ばく露の取り組みの充実と共に、新法見直しの準備の年として、調査研究活動を強化します。アスベスト基金を設立、地震対策、研究者援助、アスベスト先進対策表彰など多面的に活用致します。石綿対策全国連と共に、国際会議の開催や尼崎会議の共催に協力していきます。任意団体からNPOへの移行についての検討を開始します。

2.省庁交渉の取り組み

 過去4回の交渉記録をふまえ、引き続き内閣官房を窓口にした交渉を行います。国会対策なども合せて行います。

3.全国からの電話相談と対応

 当センターの基礎的な活動であり、電話相談を毎日継続して参ります。全国へ相談員を派遣し個別相談と地域の支援体制作りを援助していきます。相談事例と対応を見直す検討の場や研修を毎月実施していきます。全体の状況を勘案し、必要なホットラインを実施します。

4.アスベストセンター北海道

 地元の安全センターがない地域については関係者と協力して、アスベスト労災・新法認定やアスベスト飛散防止対策を前進させます。北海道においては、すでに患者と家族の会・北海道支部や関西安全センターとの連携で労災認定支援の実績ができていますが、アスベストセンター北海道を設立しその運営にかかわり、寄付や活動費について取り扱うことにします。

5.労災認定支援と新法認定の支援について

 電話相談・相談員の派遣・相談事案の検討を進めます。省庁交渉・国会対策・不服審査事案などの支援に取り組みます。すでにアスベスト公害の掘り起こしが、尼崎・奈良・岐阜・横浜・大阪などで進んでいますが、さらに埼玉の石綿管製造工場周辺についても調査します。

6.中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会 事務局活動

 2007年度も、中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会の事務局の強化を図るため、継続して協力します。引き続き、全国事務局会議の開催と各種担当者会議の円滑な開催に協力します。多省庁交渉の実施、会の関東支部の活動にも協力します。

7.環境アスベスト相談の活動

 全国からの環境相談に応じ、学校でのアスベスト対策の充実や、自治体での対策の促進、石綿規則の実施と監視、環境教育の等を行っていきます。廃墟のアスベスト問題等、住民・行政・事業者間のリスクコミュニケーションの形成を図っていきます。アスベスト被害の予防原則を確立する活動を行います。

8.法律プロジェクト

 昨年度係争または提訴した案件である近鉄高架下文具店訴訟と旧国鉄・JR訴訟はそれぞれ一審、札幌ホテルは予見可能性をめぐって控訴審が開始となり、大阪泉南の国家賠償支援も訴訟は本格的な法律書面から法廷の応酬に向かいます。加えて新案件も本年度内提訴に向けて準備中であり、新たな事態として低濃度ばく露に起因する訴訟が増えることも予想されます。こうした状況を踏まえ態勢強化を行い、全案件勝訴に向けて取り組みます。

9.調査・研究活動

 厚生労働省「石綿に関する健康管理等専門家会議マニュアル作成部会」委員を飯田・名取が引き続き務めており、マニュアルの充実を目指します。厚生労働科学研究費の研究委託で、リスクコミュニケーションマニュアル作成等に協力します。肺がん等アスベスト関連疾患のリスクや制度の調査を行います。東京労働安全衛生センターの石綿測定及び相談活動に協力していきます。日本の石綿関連の歴史等の書籍の出版を行います。ビルの石綿建材、天井内吹きつけ石綿濃度測定、駐車場の吹きつけ石綿問題の、調査を行う方向で取り組みます。医療論文翻訳、過去の石綿に関する資料の整備や情報提供に取り組みます。中皮腫・アスベスト疾患・交流会の活動を後援していきます。

10.ホームページ等による情報提供

 石綿関連の情報提供のため、相談者の声のコーナーの充実、眼で見る石綿製品コーナーの充実、資料と通達等のホームページの整備を本年度に行う予定です。多くの団体に当ホームページの写真や内容を、営業目的を除き、広く提供して参ります。年2回程度機関紙を発行します。

11.建材相談の活動

 一部の建造物、例えば、会社の寮などはアスベスト除去からはずされている現実があります。石綿障害予防規則10条の「労働者を就業させる建築物の壁、柱、天井…・・」に、就業させる建築物(等)を入れる必要があります。(等)を入れることにより寮なども対象になると考えられます。

12.地震の際の対応

 大型地震の際は、環境測定や環境教育のために迅速に現地へ向かい、現地での援助を行います。地震と防災体制に関するシンポジウムの開催を含め、生活再建支援法の改正への提言を行います。

13.中皮腫の方の写真撮影について

 支援する団体のない地域での中皮腫等の被災者ご家族等の写真撮影を実施し、写真集の出版に協力します。

14.アスベスト基金の設立

 寄付金を長期的な展望に基づく活動に使用するために、アスベスト基金を設立します。大規模地震の際の環境測定、環境教育、マスク配布等の積み立て金、海外へ肺がん等の研究調査に訪問する人への調査費、電子顕微鏡技術の習得を希望する技術者への助成金、その他アスベスト飛散防止や関連疾患の調査研究への助成を行います。基金の運営に関しては、別途規定を設ける予定です。

15.事務局体制

 職員2名体制のもと、省庁交渉体制強化・ホームぺージの内容の充実・研究・環境・資料整理・支援の少ない地域援助プロジェクト等で、事務局非常勤職員等の補充を行います。

16.他団体との協力

 石綿対策全国連絡会議、全国労働安全衛生センター連絡会議、(NPO法人)東京労働安全衛生センター、(社)神奈川労災職業病センター、(NPO法人)じん肺アスベスト被災者救済基金、名古屋労災職業病研究会、関西労働者安全センター、尼崎労働者安全衛生センター、(NPO法人)ひょうご労働安全衛生センター、(NPO法人)愛媛労働安全衛生センター、広島労働安全衛生センター、(財団法人)新潟県安全衛生センター、鹿児島労働衛生センター準備会(姶良ユニオン)、(医)ひらの亀戸ひまわり診療所、じん肺患者同盟(北茨城・高萩・東京東部・横須賀・建設東京支部)、建設じん肺被災者の会東京、横須賀地区じん肺被災者の会、全建総連東京都連、労働者住民医療機関連絡会議、アスベスト訴訟弁護団・関東及び関西、ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議、新化学物質政策NGOフォーラム等の諸団体と協力して活動していきます。